新規顧客の獲得や既存顧客との関係強化において、商談は欠かせないプロセスです。しかし、「商談」と一言で言っても、その目的や方法は多岐にわたります。
「オンラインと訪問、どっちのアポがいいんだろう?」
そんな疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか。この記事では、成果につながる商談の目的から、オンラインと訪問それぞれのメリット・デメリット、そして状況に応じた使い分けのポイントを解説します。
商談とは?その本当の目的
商談の目的は、単に自社の製品やサービスを紹介することではありません。商談を通じて、顧客の抱えている課題やニーズを正確に理解し、それに対して自社がどのように貢献できるかを伝えることです。
つまり、商談の本当の目的は、顧客との間に信頼関係を築き、課題解決のパートナーとなること。そして、その結果として契約という「成果」に結びつけることなのです。
この目的を達成するためには、商談の種類や方法を理解し、適切に使い分けることが重要になります。
商談の方法:オンラインと訪問
商談の方法は、大きく分けてオンライン商談と訪問商談の2つがあります。
- オンライン商談:ZoomやGoogle MeetといったWeb会議ツールを使って、画面越しに行う商談です。近年、ビジネスのオンライン化が進んだことで、主流な商談方法の一つとなりました。
- 訪問商談:顧客のオフィスや指定された場所を直接訪れて行う商談です。対面で話すため、相手の反応を直接感じながら進められます。
オンライン商談と訪問商談、それぞれのメリット・デメリットを徹底比較
それぞれの商談方法には、明確なメリットとデメリットがあります。商談の目的や相手に合わせて、最適な方法を選びましょう。
オンライン商談 | 訪問商談 | |
メリット | 効率性:移動時間や交通費を削減し、1日の商談数を最大化できる。 手軽さ:URLを送るだけで商談を開始でき、アポの心理的ハードルが低い。 柔軟性:場所を選ばず商談が可能で、急な日程調整にも対応しやすい。 参加の容易さ:複数人での参加が容易で、決裁者も同席しやすい。 | 信頼性:対面で人間関係を深めやすく、信頼関係を強固に築ける。 熱意の伝達:声のトーンや表情など、非言語情報を含めて熱意が伝わりやすい。 情報収集:オフィス訪問で得られる五感からの情報で、本質的な課題を発見しやすい。 アポ取得の容易さ:「ついで」の訪問として、相手の心理的負担を下げてアポが取りやすい。 |
デメリット | 信頼構築の難しさ:非言語情報が伝わりにくく、深い信頼関係の構築に時間がかかる。 通信リスク:音声途切れやフリーズなど、通信トラブルが起こる可能性がある。 集中力の散漫:画面越しでは、お互いの集中力が持続しにくいことがある。 非接触:商談以外の情報収集が難しく、顧客の状況を深く理解しにくい。 | 効率の悪さ:移動時間と交通費がかかり、1日にこなせる商談数が限られる。 スケジュールの複雑さ:移動を考慮する必要があり、日程調整に手間がかかる。 商談内容の浅さ:「ついで」の訪問は、挨拶程度の軽い商談で終わるリスクがある。 地理的制約:アプローチできる顧客が限られ、遠方の開拓が非効率的になる。 |
業種別で見る商談スタイルの特性
商材やターゲットとなる業界の特性を理解することで、より効果的な商談スタイルを選べます。
オンライン商談が有効な業種
- IT・Web系企業:ITリテラシーが高く、オンラインでのやり取りに慣れている担当者が多いです。
- スタートアップ・ベンチャー企業:少数精鋭で業務にあたる企業が多く、移動時間を確保しにくい傾向にあります。
- 多拠点展開している企業:複数の拠点にまたがる商談の場合、関係者全員が参加しやすいオンラインが有効です。
訪問商談が有効な業種
- 製造業・建設業:実際の現場や設備を見ながら話すことで、より具体的な課題が見えやすくなります。
- 医療・介護業界:専門性が高く、デリケートな内容の商談が多いため、対面でじっくりと話すことが重要視されます。
例外的な商談スタイルが有効な業種
- 飲食業・小売業:営業時間中は接客や調理で手が離せないことが多いため、オンラインや訪問での商談が難しい場合があります。そのため、「電話」でのアポイントが有効なケースが多く見られます。ただし、あくまで「ご挨拶」という軽い接触に留まることが多く、本格的な商談につなげるには、後日改めて時間をいただく必要があります。
このように、業種によって「忙しい時間帯」や「商談で重視すること」が異なります。こうした特性を理解した上で、最も効果的なアプローチを選ぶことが、成果に繋がる第一歩です。
成果を出すための使い分け:オンライン商談が有効なケースと訪問商談が有効なケース
商談の目的やフェーズに合わせて、柔軟に使い分けることが成功の鍵です。
オンライン商談が有効なケース
- 初回接触・インバウンド商談:顧客が「まずは話だけ聞いてみたい」という段階。時間や場所の制約がないオンラインは、気軽に接点を持つ上で非常に有効です。
- リードナーチャリング:まだ購買意欲が高くない顧客に対し、定期的に情報提供や進捗確認を行う場合。移動コストをかけずに頻繁なコミュニケーションが可能です。
- 遠方の顧客や地方企業との商談:物理的に訪問が難しい顧客に対し、コストをかけずにアプローチできます。
- 複数人の関係者が参加する商談:顧客側で決裁者や各部署の担当者が複数人同席する場合、オンラインであれば全員のスケジュール調整が容易になります。
訪問商談が有効なケース
- クロージング・最終提案:契約の意思を固めてもらうための最終段階。直接会うことで、信頼関係をさらに強固にし、成約率を高めることができます。
- 高額な商材・複雑なサービスの商談:顧客に安心感を与え、疑問点を丁寧に解消する必要がある商材の場合、対面でのコミュニケーションが有効です。
- 既存顧客との関係構築:定期訪問や懇親会を通じて、顧客との関係を深め、LTV(顧客生涯価値)を高めたい場合。
- 顧客の課題を深く理解したい場合:オフィスを訪問することで、会社の雰囲気や事業の背景を五感で感じ取り、より本質的な課題を発見するヒントが得られます。
商談を成功させるためのコツ
訪問とオンライン、それぞれの特性を活かしたコツを押さえることで、商談の成功率は飛躍的に高まります。
オンライン商談のコツ
- 事前の準備を徹底する
- 顧客の情報(企業HP、SNSなど)を事前にリサーチし、商談の仮説を立てておきましょう。
- 提案資料はPDFやスライド形式で画面共有しやすいように準備します。
- PCのカメラ・マイクテストを必ず行い、通信環境を安定させておきましょう。
- アイコンタクトと声のトーンを意識する
- カメラのレンズを見て話すことで、相手に「目を見て話している」印象を与えられます。
- 画面越しでは、身振り手振りが伝わりにくいため、声のトーンが非常に重要です。明るく、ハキハキとした声で話すことで、熱意や誠実さを伝えやすくなります。また、相手の話を聞く際は、相槌や頷きなど、いつも以上に大きなリアクションを意識することで、話を聞いていることが伝わりやすくなります。
- 商談のゴールを明確にし、次の約束を取り付ける
- 商談開始時に「本日は〇〇をゴールに商談を進めさせていただければと思います」と、目的を明確に伝えましょう。
- そして、商談の最後には必ず具体的なネクストアクションを提案します。「〇月〇日にお送りした資料についてご説明のお時間をいただけませんか?」「次回は、より具体的な解決策をご提案させてください」など、相手が次に進みやすいように明確な理由を添えて次の約束を取り付けましょう。
訪問商談のコツ
- 五感をフル活用した情報収集
- オフィスの雰囲気、社員の方々の様子、壁に貼られた理念やポスターなど、オンラインでは得られない情報を五感で感じ取りましょう。こうした情報が、顧客の課題やニーズを理解する上で重要なヒントになることがあります。
- 名刺交換でアイスブレイク
- 商談開始前の名刺交換は、重要なアイスブレイクの機会です。趣味や出身地など、名刺に書かれた情報をきっかけに会話を広げることで、本題に入る前に信頼関係を築くことができます。
- 「ついで」訪問を有効活用する
- アポイントのハードルが低い「ついで」の訪問は、顧客との接触頻度を増やす上で非常に有効です。ただし、単なる挨拶で終わらせず、「最近、何かお困りごとはございませんか?」といった切り出しで、次につながるヒアリングの機会を創り出すことを意識しましょう。
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商談は、顧客の課題解決をサポートし、信頼関係を築くための重要なプロセスです。オンライン商談と訪問商談の特性を理解し、状況に応じて使い分けることが、成果を最大化する鍵となります。
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