「電話に出ない」「キツく断られる」…建設業界へのテレアポでよく耳にする悩みです。なぜ、これほど通じにくいのか、アポが取れにくいのか。
なぜ建設業へのテレアポは難しいのか。
その理由を 中小建設業界の構造から解き明かします。
1.建設業の代表は「電話番」ではない
中小建設業の多くは、社長自身が現場に出て作業しており、事務所に常駐していません。電話対応は事務員や奥様が行っているケースが多く、日中に代表本人に直接つながることは非常に稀です。
2.他業界との“働き方”の違い
時間帯 | 一般的な企業 | 建設業 |
9:00 | 出社・メールチェック | 現場作業開始 |
10:00 | 打ち合わせ・営業活動 | 作業継続 (休憩10:00〜10:30) |
12:00 | 昼休憩 | 昼休憩 (12:00〜13:00) |
15:00 | 会議・資料作成 | 作業終盤 (片付け・日報) |
17:00 | 終業・退社 | 帰社・翌日の準備 |
このように、電話がつながるタイミングが限られているのが実情です。
ではどのように営業設計を行えば最適なアプローチが可能か解説していきます。
建設業の特徴と営業チャンスの見極め方
建設業界における営業チャンスは“現場感覚”に寄り添ったタイミングと話法にあります。
1.社長の気質:豪快かつ決断が早い
現場で叩き上げてきた中小建設業の経営者は、基本的に理屈より実利を重んじます。良いと思えば即決する一方、”面倒”と感じた瞬間に断られることも。
2.電話がつながる“ゴールデンタイム”

この時間を狙ったアプローチが成果を左右します。
現場感覚に刺さるトークの極意
テレアポで建設業の社長に話を聞いてもらうには、“営業口調”を脱却する必要があります。
ポイント1:なじみの業者のような口調
「お世話になっております。〇〇のご紹介で〜」よりも、「〇〇社長!お忙しい中すみません〜!ちょっとだけご確認です!」のように、軽めで作業連絡っぽい雰囲気が効果的です。
ポイント2:現場の空気感に配慮する
現場では騒音・指示・安全確認など多くの要素が飛び交っています。だからこそ、要点を30秒以内に伝える意識が大切です。
NGワード例
- 「ご検討いただけませんか?」→ 優先順位が低くなる
- 「お時間よろしいでしょうか?」→ 今はだいたい良くない
好印象なワード例
- 「確認だけサクッとです!」
- 「簡単に共有だけさせてください」
- 「2点だけ、すぐ終わります」
建設業向けテレアポスクリプト例
以下は、実際に成果を出しているトークの型です。アポインターの習熟度に応じてアレンジ可能です。
初回アプローチ用
「〇〇社長、こんにちは!突然すみません、〇〇会社の△△です。
~の件でお電話しました。」ここでは詳細を話さずに概要のみお伝え。
→ 反応がよければすぐにアポ提案へ。
クロージング例:
「ありがとうございます!内容サクッとご案内できればと思うのですが、
明日の10時ごろ30分ほどお時間いただけませんか?」
→ 「空いてたら寄らせていただきますね」
→空いていなければ「では明後日はどうですか?お時間いただけそうなタイミングはありますか?」
その場で日程確定させるのが◎
再アプローチ用(以前つながらなかった場合)
「以前、一度お電話させていただいた△△です。
改めて、〇〇の件で1分だけお時間大丈夫でしょうか?」
→ タイミング次第でそのままショートクロージング。
現場は“予定を埋められる”ことに強い抵抗がある
建設業の経営者や現場の方々に共通しているのが、先の予定を確定させられることへのストレスです。
1.なぜ予定を嫌がるのか?
- 突発的な現場変更やトラブルが多いため、予定を確約することが難しい
- 業者や取引先もフレキシブルな対応を求められる
- 「後日改めて」よりも「今このタイミングなら聞ける」
2.テレアポで押さえるべきコツ
- アポ提案はできるだけ直近を意識する
- たとえば、「今日の16時頃、15分ほどお時間空いてたりしませんか?」
- 「もし空いてたら、近くにおりますので寄らせてもらえればと!」の一言で“段取りの軽さ”を演出
この“予定を縛らない提案”が、意外なほど通じるケースも多く、成果に直結します。
訪問とオンライン、アポの取り方にも工夫を
現場一筋の社長や職人上がりの経営者ほど、オンラインツールに対して強い抵抗感を持っていることがあります。
1.オンライン=煩わしい、と感じる心理
- 「Zoom?聞いたことあるけど使ったことない」
- 「うちにはパソコンがないから…」
- 「よくわからんもんは、めんどくさい」
という反応は日常茶飯事。オンライン=新しくて難しそう、というイメージが根強くあります。
2・訪問を優先し、オンライン時は“ハードルを下げる工夫”を
- 基本は訪問でのアポイントを優先
- どうしてもオンラインになる場合は:
- 「URLをクリックするだけでつながります」
- 「スマホでもOKです」
- 「顔出しは不要です」
といった一言を添えるだけで、心理的ハードルがぐっと下がります。
「オンラインでも大丈夫ですか?」と聞くよりも、「訪問とオンライン、どちらがスムーズそうですか?」と選ばせる言い方も有効です。
運用設計と改善サイクル
建設業向けテレアポは、1回の通電や1回のトークだけで成果を判断するのは早計です。成果につなげるには、【運用設計】と【振り返り】のサイクルが欠かせません。
1. 数値で管理すべき指標
指標名 | 意味 | 注目ポイント |
コール数 | 1日にかけた電話の本数 | エリア・時間帯別に集計してPDCAを回す |
通電率 | 実際に相手が出た件数 ÷ コール数 | 「時間帯」と「曜日」の傾向が見える |
会話率 | 担当者と話ができた件数 ÷ 通電数 | 事務所対応 vs. 現場直通を分けて分析 |
アポ獲得率 | アポ件数 ÷ 会話件数 | 業種ごとの反応傾向が出ることも |
アポキャンセル率 | キャンセル件数 ÷ アポ件数 | 直近アポ/遠めアポの比較が有効 |
定量的に振り返ることで、改善ポイントがクリアになります。
2. トークスクリプトのA/Bテスト
建設業相手では、「この言い回しが刺さる」が想像以上にエリアや属性によって違います。
- 「社長!」と呼びかけた方が反応がいいエリアもあれば、
- 「代表さま」と丁寧に言う方が受け入れられる地域も。
この違いを試し、検証するのが “スクリプトのA/Bテスト”です。
3. アポインターへのフィードバック設計
感覚や経験に頼りすぎず、「何が良かったか/悪かったか」を明確に伝えることで、チーム全体の底上げができます。
- よくある失敗:「反応悪かった」→ それ、どの部分?
- 改善策:「アポは取れなかったが“聞く耳を持ってくれた”のは午前中の時間帯」
こういった記録と共有が、属人化しがちなテレアポの型を“再現可能”なノウハウにしていきます。
アスレバの強み
中小建設業へのテレアポにおいて成果を出すためには、業界特有の“現場感覚”を理解した上でのアプローチが不可欠です。
アスレバでは、これまで多数の建設業者との接点を通じて、下記のような強みを築いてきました。
アスレバが選ばれる理由
- 建設業に特化したテレアポノウハウ
- 架電ロジック、時間帯、トークスクリプトを業種別に最適化
- 架電ロジック、時間帯、トークスクリプトを業種別に最適化
- 現場経験者や職人タイプにも刺さる言い回し・段取り
- 固すぎず軽すぎない、自然な話し方を習得済み
- 固すぎず軽すぎない、自然な話し方を習得済み
- トークスクリプト作成・改善もおまかせ
- ヒアリングから作成、状況に応じて随時ブラッシュアップ
- ヒアリングから作成、状況に応じて随時ブラッシュアップ
成果を出すための「人選」「スクリプト」「タイミング」すべてにおいて、建設業への深い理解があることが私たちの強みです。
中小建設業向けテレアポは、他業界とは全く異なる文化・タイミング・価値観があります。
本記事でお伝えしたように:
- 「社長=現場に出ている」ため、通電タイミングが限られている
- 話し方・言い回し次第で“聞いてもらえるかどうか”が決まる
- 予定を組むのが苦手な方には、直近のアポ提案が効果的
- オンライン商談はなるべく避け、やむを得ない場合はハードルを下げる一言がカギ
こうしたポイントを押さえて、“現場に寄り添ったアプローチ”を行えば、テレアポからの商談・受注は十分に実現可能です。
自社でアウトバウンド営業を導入したいけどリソースが足りない。そのような課題をアウトバウンドセールスの専門家が解決します。

シンキカイタクの仕組み
①貴社のための専属チームを組成
営業戦略コンサルタント、作業の実行部隊、データアナリストの貴社専属チームを組成します。
②最適なターゲットの選定、アピール文言の作成
専任コンサルタントがオンラインでの詳細ヒアリングをもとにターゲットの選定、アピール文言を作成します。
③密なコミュニケーション
貴社の営業部隊として密なコミュニケーションを取りながら営業活動を行います。
④PDCAサイクルの継続
中間・月次MTGにて振り返りを専任コンサルタントと行います。コンサルタントが次月への改善策を提案いたします。
サービス開始までの流れ
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