自社のサービスには自信がある。
でも、なかなか大手企業と直接話すチャンスがない。
まず担当者に繋がらない。。正しい切り口、戦略が分からない。
一度でもいいから、大企業と取引実績を作りたい――
本日は「大企業向けのテレアポ営業を強化したい」企業様に向けて実践ノウハウをお届けします。
“1件のアポ” が企業の未来を変える
自社サービスに自信はある。だが、大企業の厚い壁を前に電話は⻑い保留音のまま切られ、メールは開封すらされない――。
しかし 大企業との1件の取引実績 は、ブランド力・売上規模・資金調達のすべてを押し上げる「レバレッジ」になり得ます。本稿では、テレアポを起点にエンタープライズの扉をこじ開け、半年〜数年先の大型受注 に結びつけるまでの戦略と戦術を体系的に解説します。
エンタープライズ企業とは?その特徴を徹底解剖
①定量的な基準
- 従業員数:日本基準で1,000名以上、グローバル企業では5,000名超
- 売上高:500億円〜兆円規模
- 部門数:数十〜数百、海外子会社を含めフラットに展開

②購買プロセスの複雑さ
- 現場部署の課題提起
- 情報システム部・DX室による技術適合性評価
- 予算審査(経営企画・財務)
- セキュリティ・法務チェック
- 役員決裁
平均検討期間は 6〜18か月。途中で年度が変わると、稟議書がゼロクリアされることさえあります。

③「ブラックボックス化」する3つの要因
要因 | 具体例 | 営業への影響 |
窓口過多 | 代表番号/子会社/外注BPO | 部署に辿り着く前に迷子 |
階層構造 | 担当→課長→部長→役員 | ネクストアクションが見えにくい |
情報統制 | 競合比較・予算状況は非開示 | 失注理由が不明瞭 |
④国内 vs. 海外エンタープライズの違い
- 国内:根回し文化と年次予算が強く、現場‐管理職‐経営の“稟議三段跳び”
- 海外:RFP/コンペ文化が浸透。社内スポンサーを得られれば決裁は速い
エンタープライズセールス(エンプラ営業)とは?
①本質は“組織対組織”のプロジェクトマネジメント
個人営業ではなく「社内外ステークホルダーの利害調整」が主戦場。
- ハンティング(新規開拓) と ファーミング(深耕) を同一チームで設計
- セールスだけでなく CS・プロダクト・法務 を巻き込むクロスファンクション体制
②典型的な役割分担
役割 | ミッション |
SDR / インサイドセールス | 見込み企業の発掘・アポ設定 |
AE(Account Executive) | 商談〜クロージング |
CSM | 導入後の拡大・更新 |
Sales Engineer | 技術検証・PoC 支援 |
エグゼクティブスポンサー | 経営層間のリレーション構築 |
③成功のKPIは 「情報の質 × 接触深度」
- 初期段階:担当者特定率 70%以上
- 中期段階:稟議プロセス把握率 60%以上
- 後期段階:複数部署紹介率 50%以上
SMB向けセールスとの違いを図解
項目 | SMB営業 | エンプラ営業 |
意思決定者 | 1〜2名(社長・部門長) | 5〜10名(横串組織) |
リード獲得 | ウェビナー・広告中心 | ABM・リファラル・展示会 |
商談期間 | 1〜3か月 | 6か月〜2年 |
導入形態 | パッケージ or 即時SaaS | PoC→段階導入→全社展開 |
契約書 | NDA+注文書 | NDA→基本契約→個別契約→ISMSチェック |
なぜエンプラ営業に挑むべきか
中小企業やスタートアップへの営業と比べ、エンタープライズ(大企業)営業は「決裁者にたどり着きにくい」「商談期間が長い」「提案の難易度が高い」など、確かにハードルは高いかもしれません。しかし、その一方で、契約金額が大きく、導入が決まれば長期的な取引につながるなど、他にはない魅力も数多く存在します。営業パーソンとしての市場価値を高めたいのであれば、今こそエンプラ営業に挑むべき絶好のタイミングです。
①売上インパクトと事業安定性
1契約あたりの 平均MRRは SMBの10〜30倍。
長期契約が多く、チャーン率は1%未満というケースも珍しくありません。
②“実績ロゴ” がもたらすブランド力
「◯◯ホールディングス導入」「△△銀行採用」の一行が、競合比較で決定打になることもしばしば。資金調達時の投資家評価も上がります。
③内部ノウハウが SME へ波及
高度なセキュリティ要件やSLA対応フローが整うため、中堅市場での信頼度も底上げされます。
テレアポ “超” 実践攻略法
①事前リサーチ:45分で終わる3ステップ
ステップ | やること | 使用ツール |
① 組織図仮説 | IR資料・採用情報で部門名/課長級を推定 | IRバンク/LinkedIn |
② コンバージョンパス設計 | 代表 → カスタマセンター → 部門 → 個人直通 の4ルートを用意 | 自社架電システム |
③ パーソナライズ台本作成 | 部門課題 × 競合導入事例を盛り込む | Googleドキュメント |
②ファーストコール台本(抜粋)
①アイスブレイク
「◯◯部のご担当者様につないでいただきたい件で、
お電話しました。以前◯◯社様で実績のある▲▲
ソリューションについて〜」
②価値訴求
「現場で○○の工数が増え、DX室でも課題認識が
あると伺っています。当社では同規模の□□社で
年間1,200時間の削減実績があります」
③情報取得フェーズ
「差し支えなければ、貴社でのご検討状況や他部門
様のご関与状況を教えていただけますか?」
ゴール: 商談設定ではなく
①担当者特定 ②稟議フロー ③既存ツール の三点を聞き出す。
③ゲートキーパー突破 4 つの質問
- 「内線ですと何番にお繋ぎすればよろしいでしょうか?」
- 「部署名だけでもお教えいただけますか?」
- 「ご担当はメール窓口を分けていらっしゃいますか?」
- 「もし窓口が難しい場合、フォーム経由が望ましいでしょうか?」
“No”を前提に Yes を引き出す クロージングが鍵。
④マルチチャネル追跡シーケンス(例)
Day | 電話 | メール | 郵送 | |
1 | ● | |||
3 | ● | ● | ||
7 | ● | 資料送付 | ||
14 | ● | ● | ||
21 | ● | ● |
平均して 7 タッチ以内 に一次反応を得る確率が 60% 超に上昇。

⑤情報取得から受注までのロードマップ
担当者発見 → PoC 提案 → 上長同席 → RFP 公募 → コンペ参加 → 選定 → 契約 → 全社展開
各フェーズで KPI と退出条件(Exit Criteria) を明文化し、次アクションを自動化すると失注リスクが激減します。
ケーススタディ:成功と失敗
①成功例 ── SaaSスタートアップA社

成功要因
- 代表番号→カスタマー→部門→個人 の4段階トライを徹底
- 初回PoCを有償で実施し、ROIをレポート化
- SDR・AE・CSで WhatsApp グループを共有し、リアルタイムで稟議質問に回答
②失敗例 ── SIer B社
- 部門名が判明しても架電者を毎回変更し、コミュニケーション履歴が断絶
- 稟議資料を先送りし、年度切り替えで予算失効
- コンペ参加資格を満たすISMS証明取得が遅延し不採択
FAQ&反論処理集
想定質問・反論 | 切り返し例 |
予算がない | 「貴社のDX補助金対象カテゴリに該当し、実質負担を◯%まで圧縮できます」 |
既に競合を使っている | 「乗り換えではなく“共存”でPoCを組み、データ連携を証明します」 |
稟議が複雑で時間がかかる | 「稟議書ひな形とROI試算シートを当社で作成し、稟議負荷を最小化できます」 |
セキュリティが不安 | 「ISMS/SOC2/Pマークを取得済みで、個別の脆弱性診断にも対応可能です」 |
“泥臭い × 戦略的” が大企業を動かす
- Who / What / When を仮説→検証→更新
- 情報取得 を指標化し、数値でマイルストーンを可視化
- 単純接触回数 を担保するマルチチャネル設計
このサイクルを粘り強く回し切ることで、テレアポは単なる“電話営業”ではなく 組織攻略のパスポート へと進化します。
自社でアウトバウンド営業を導入したいけどリソースが足りない。そのような課題をアウトバウンドセールスの専門家が解決します。

シンキカイタクの仕組み
①貴社のための専属チームを組成
営業戦略コンサルタント、作業の実行部隊、データアナリストの貴社専属チームを組成します。
②最適なターゲットの選定、アピール文言の作成
専任コンサルタントがオンラインでの詳細ヒアリングをもとにターゲットの選定、アピール文言を作成します。
③密なコミュニケーション
貴社の営業部隊として密なコミュニケーションを取りながら営業活動を行います。
④PDCAサイクルの継続
中間・月次MTGにて振り返りを専任コンサルタントと行います。コンサルタントが次月への改善策を提案いたします。
サービス開始までの流れ
- お問い合わせ
- 課題ヒアリング・ご提案
- ご契約・サービス提供開始
- 改善提案・伴走支援
お問い合わせ
まずは、お問い合わせフォームよりご相談ください。ご相談内容を確認したあと、担当者より1営業日以内にご連絡いたします。