なぜ今、「売る」営業から「課題解決」営業へとシフトすべきなのか?
「最近の営業はモノを売るだけでは通用しない」―そんな言葉を耳にする機会が増えていませんか?
インターネットで簡単に情報収集ができるようになった現代において、顧客は「何を買うか」をすでに知っています。営業担当者がわざわざ商品のスペックを説明する必要はありません。
もしあなたが「この商品はこんなに素晴らしいんです!」と自社の商品を一方的にアピールしているだけなら、顧客はすぐに他の選択肢へと目を向け、あなたの話は聞いてもらえないかもしれません。
「買ってください」はもう通用しない。顧客が本当に求めていることとは?
従来の営業は、自社の商品やサービスを「売る」ことが目的でした。しかし、現代の顧客は、目先の「商品」ではなく、自分たちが抱える「課題」を解決してくれる「ソリューション」を求めています。
たとえば、新しいマーケティングツールを探している企業があるとします。この企業は単にツールが欲しいのではなく、「顧客獲得数を増やしたい」「見込み客の管理を効率化したい」といった課題を解決したいのです。
もしあなたが、顧客の課題を深く理解せずにツールの機能ばかり説明してしまったら、「うちの課題とは関係ないな」「他のもっと良いツールがあるかもしれない」と思われてしまいます。
顧客の課題を深く掘り下げずに提案しても、それは単なる「押し売り」に過ぎません。顧客の心に響く提案をするためには、まず「なぜ、この顧客は今、この課題を解決したいのか?」という根本的な問いに向き合う必要があります。
顧客の課題を「深掘り」する力こそ、営業の提案力そのもの
では、どうすれば顧客の課題を深く理解できるのでしょうか?その答えは「質問力」にあります。
提案力とは、単にプレゼンがうまいことではありません。顧客自身も気づいていないような潜在的な課題を引き出し、その課題を解決するための最適な道筋を示すこと。そのプロセス全体が「提案」であり、その根幹をなすのが「質問」なのです。
優れた営業は、ヒアリングの時間を単なる情報収集の場とは捉えません。それは、顧客との信頼関係を築き、課題の本質を共に探求するための貴重な時間です。
顧客の「本音」を引き出す質問テクニック
ここからは、具体的な質問のコツを3つご紹介します。
1. 表面的な課題の奥にある「本質」を探る
顧客が最初に口にする課題は、あくまで「表面的なもの」かもしれません。さらに深く掘り下げて、その課題の背景にある「本音」を探りましょう。
NGな質問例 「今、どんな課題がありますか?」
より良い質問例
- 「その課題は、御社にとってどのような影響を与えていますか?」
- 「もしその課題が解決したら、御社にはどんな変化がもたらされるでしょうか?」
- 「現状の課題を解決できないままだと、将来的にどのようなリスクがありますか?」
これらの質問を通じて、顧客が本当に解決したい「痛み」や「得たい未来」を明らかにします。
2. 「なぜ」を繰り返して、課題の根本原因を探る
トヨタ生産方式で有名な「なぜなぜ分析」は、営業にも応用できます。顧客の課題に対して「なぜ?」を5回繰り返すことで、根本原因にたどり着くことができます。
例:
- 顧客:「営業の商談数が少ないのが課題です。」
- あなた:「なぜ、商談数が少ないのでしょうか?」
- 顧客:「新規のリード獲得がうまくいっていないからです。」
- あなた:「なぜ、リード獲得がうまくいっていないのでしょうか?」
- 顧客:「ウェブサイトからの問い合わせが少ないからです。」
- あなた:「なぜ、ウェブサイトからの問い合わせが少ないのでしょうか?」
- 顧客:「ウェブサイトのコンテンツが古く、情報が足りないからです。」
- あなた:「なぜ、コンテンツが古くなってしまったのでしょうか?」
- 顧客:「コンテンツ制作に割くリソースがないからです。」
このように「なぜ」を繰り返すことで、「商談数を増やす」という表面的な課題の奥に、「コンテンツ制作のリソース不足」という根本的な課題が見えてきます。
3. 「理想」と「現実」のギャップを明確にする
顧客は、漠然と「今の状況を良くしたい」と考えています。その「漠然とした理想」を具体的に言語化し、「理想」と「現実」のギャップを明確にすることで、課題解決の必要性を顧客自身に強く認識させます。
質問例
- 「理想的な状態では、どのようなことが実現できているでしょうか?」
- 「その理想の状態に到達するために、現在足りていないものは何ですか?」
- 「もし理想が実現すれば、担当者様ご自身の業務はどのように変わるでしょうか?」
これらの質問は、顧客に具体的な未来像を想像させ、あなたの提案がそのギャップを埋めるための重要な「橋」であることを理解させます。
顧客の課題を深掘りするためのチェックリスト
顧客のヒアリングを行う際に、何を質問すれば良いか迷うことはありませんか?以下のチェックリストをダウンロードし、ヒアリングの準備に役立ててください。
このチェックリストは、ヒアリングのフェーズごとに整理されており、顧客の課題を多角的に捉えるためのヒントが詰まっています。印刷して商談に持っていくのも良いでしょう。
【まとめ】「課題解決型営業」への第一歩を踏み出そう
現代の営業に求められるのは、「商品を売る力」ではなく、「顧客の課題を解決する力」です。
そして、その力の根源は、顧客の真のニーズを引き出す「質問力」にあります。
今日からあなたの営業スタイルを「押し売り」から「課題解決」へとシフトしませんか?
まずは、次の商談で、今までよりも一歩踏み込んだ「なぜ?」を問いかけてみてください。その小さな変化が、顧客との関係性を深め、あなたの営業を成功へと導く大きな一歩となるはずです。
自社でアウトバウンド営業を導入したいけどリソースが足りない。そのような課題をアウトバウンドセールスの専門家が解決します。

シンキカイタクの仕組み
①貴社のための専属チームを組成
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④PDCAサイクルの継続
中間・月次MTGにて振り返りを専任コンサルタントと行います。コンサルタントが次月への改善策を提案いたします。
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